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ロシアのサイバー攻撃がアメリカ大統領選挙に影響?

昨年度のアメリカ大統領選挙ではドナルド・トランプ氏がヒラリー・クリントン氏を破り、次期大統領はトランプ氏に決定しました。しかし選挙の結果に大きな影響を与えたFBIのメール事件捜査が、ロシア側の政治工作によるものではないかと疑われているようです。どういった事実なのか調べてみました。

アメリカ大統領選挙

アメリカ大統領選挙は二大政党である共和党と民主党候補者で争われます。他にも候補者はいますが泡沫として話題にはのぼりません。今回の大統領選挙では共和党のドナルド・トランプ候補民主党ヒラリー・クリントン候補の二人によって争われました。

スキャンダルが出やすい直前期

アメリカの大統領選挙は通常1年以上の長丁場の戦いになります。これはふさわしい代表を選ぶためです。なぜこのように長いのかというと、アメリカ大統領は非常に強い権限を与えられますのでふさわしくない人物を落とす意味合いもあるのです。この期間中、対立候補者同士やマスコミは立候補者のスキャンダル探しをします。特に大統領選挙は11月におこなわれますので、10月は魔の月と呼ばれ大きなスキャンダルが飛び出しやすいそうです。

選挙に大きな影響を与えたFBIメール捜査事件

今回の大統領選挙ではFBIが、直前期の10月にクリントン氏のメール捜査を決定したことが、結果として選挙戦に大きな影響を与えました。今までクリントン氏がトランプ氏に対して6~7%支持率が高かったのに、FBIが捜査を発表した途端に僅差になってしまったからです。ちなみにメール問題とは、クリントン氏が国務長官時代に私的なメールサーバーで公的メールを使用していた問題です。これは以前にFBIにより違法性はないという結果をが出たのですが、今回新たな事実が判明した為捜査に踏み切ったようです。

クリントン陣営のメールを公表したのは「ウィキリークス

クリントン氏のメールを公開したのは、内部告発サイト「ウィキリークス」です。サイト開設者はジュリアノ・アサンジという人物で現在ロシアに滞在しています。また実際のハッキングにもロシア政府が関与しているという疑いが強いようです。公開された内容なクリントン氏に対して不利なものが多かったです。

これまでに公開されたメールには、クリントン氏が公表を拒んできた金融機関向けの高額謝礼付きの講演原稿が含まれていた。「開かれた貿易、開かれた国境」を目指すとの文言が盛られ、環太平洋連携協定(TPP)反対を掲げるクリントン氏が公にしている主張と矛盾しかねない内容だ。(時事通信社)

11月になりFBIが再度捜査終了を宣言しましたが、このような事実が実際的に選挙に影響を与えた可能性は否定できません。実際にオバマ大統領は、(ロシアをやったことを念頭に)他国がアメリカの大統領選挙に影響を及ぼしたのは今回が初めてという発言をしています。

ロシア側の意図は何か?

ロシアの意図は共和党のドナルド・トランプ氏を当選させるためではないかと言われています。クリントン氏は選挙中に、外交ではロシアには厳しい態度をとると表明していました。たいしてトランプ氏はプーチン氏に対して、融和的な発言をしていました。そのためロシア政府が次期指導者にドナルド・トランプ氏がなった方が有利ではないかと判断したためといわれています。